カナリアンソウル
「まぁ、そうだなぁ〜…」


彼は、あたしが困らないように安全な選択肢をくれようとしていた。


どっかでずっと、明希のことが引っ掛かっていると知っていたから。


『陸斗、女の子好きでしょ?』


「あー?男なら皆そうだろ。まぁ、まれに女が好きな女もいるけど。」


『そーだねぇー』


「なに笑ってんの?まあ、俺ほどの一途は居ないけどね。」


『あはは、バカでしょ!』


陸斗とあたしの距離が今よりも縮まらないのは、あたしのせい。


『友達の好きと恋人の好きって、どう違うのかなあ〜』


「はあ?」


陸斗は眉間にシワを寄せながら左頬に手のひらをついた。


『…今の冗談、』


気付けば今年の夏はもう終盤を迎えていた━…
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