カナリアンソウル
男は気付いているのかいないのか、爆音に合わせ鼻歌を歌いながら車を発進させた。

私と貴は顔を見交わした。

「かっこいい!」

ひろみは興奮したように体を飛び跳ねさせる。

「ひろっ、あんま騒ぐなよ!」

卓人はひろみのお腹を支えるようにして座らせた。

車内はちょっとキツめの匂いがしていたけど、嫌なものでは無かった。
< 80 / 116 >

この作品をシェア

pagetop