僕と君との境界線【BL】
僕は――…、桃井に恋をしている。
だから、こんなにも苦しいんだ…。
「あ、来た…」
重い扉を開けるとすぐそこに、戌井の姿があった。
惜しげもなく白い太ももを覗かせた戌井は、僕の顔を見て口角を上げた。
その笑みが意味するものが、怖かった。
「史高…」
戌井の隣には、桃井がいた。
寄り添うように――、慈しむかのように、桃井は戌井の傍にいた。
あぁ、いよいよだ…。
心臓がチクリと痛んだ。
いよいよ…、僕は桃井にふられてしまうのだ。
いや、そもそも、「嘘」の付き合いだったのだから、ふられるも何もないのだが。