狼さんの好きな人
「平気ですけど…。何か?」


「いや、女だったら普通恥ずかしがるんじゃねぇの?」


「え…?そうなんですか?私、お兄ちゃんの裸とか着替えをしてるところとかしょっちゅう見てるから…。むしろ、男の人の着替えを見て恥ずかしがる意味が私にはわかりませんけど…。」


「………。兄貴がいるとそうなんだな…。」


「??どうかしたんですか?」


「いや、別に…。」


「そういえば、枢には兄弟いるんですか?」


モジャ男は、一瞬黙ると…


「一つ下に妹がいた。だけど、九年前に亡くなった。」


そう呟いた。


そんな…


「ごめんなさい。私、知らなくて…」


「そんな顔をするな。いつかは言わないといけないと思ってたし…。さ、行くぞ。」


モジャ男は、そう言うと私の手を掴んで部室を出た。


さっきまで胸がドキドキしていたのに…


今は、胸が痛くてたまらなかった。


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