COOLな彼女×HOTな彼氏
「…大丈夫。ありがとう」
お礼を言って男の顔を見る。
えっ?!若っ!!
スーツ着てるから
30歳くらいだと思った。
「ここで何してんだ?寒くないか?」
男はしゃがみこみ
わたしと同じ目線に立った。
「超寒い。」
両手を合わせてハァッと白い息を出した。
男は不思議そうな顔して
「連れは?」
「いるけどいないね」
そう答えると、男は笑った。
「なんだそれ(笑)あぶねーし送る。家この辺?」
はぁ?何言ってんだよ。
見知らぬやつに送らせる
わけねーじゃん。
しかも今日泊まりって
行っちゃったし。
親んとことか帰れねーよ。
「帰んない。」
ボソッと呟くわたし。
「…何で?」
眉間にシワを寄せる男。
「今日泊まりだっつったから。」
すると男は黙り込んだ。
沈黙が流れる。
なんだよ。
さっさとどっかいけよ…。
わたしのことはほっとけよ。
「てか、わたしのことは…「じゃあ、オレん家くる?」
??????
「はぁ?何言ってんだよ。」
「だって、こんな寒いとこいたら風邪引くし。」
………確かに風邪引くかも。
「でも…」
「あてあんの?あるならいーけど」
う゛…
あてもねーし……
「わかった。」
しぶしぶ了解した。
「よし、行くぞ」
男はニコッと笑って
わたしに手を差し出した。
自然と手を差し出せて
立ち上がった。