私のSweets Boy 2
「陽介っ、早く早くっ!」
紺地に百合と、細かな花々が
描かれた浴衣を着て、
髪をルーズにアップにした麻紀が、
カランカランと、
下駄を鳴らし、
俺の手を引きながら前を歩く
「そんなに急ぐと、
転ぶぞー」
と、言ったそばから、
向かいから歩く人にぶつかる
「ご、ゴメンなさいっ!」
相手が、俺たちと
同じくらいの
ちょっと、危なそうな
女の子の2人連れ
だったから、
すかさず
俺も、一緒に謝った
麻紀一人だと、
心配だし、その方が、
トラブルを防げると
判断した
すると、その子たちは
何も言わず、立ち去って行った