私のSweets Boy 2

「陽介っ!」


3人で、歩道にいる所に、

道路の路肩に停まった車の窓から、
顔を出して、陽介を呼ぶ声がした

さっきの、スレンダー美人さんだ…


「沙希…」

陽介が、彼女の名前を口にする


真っ赤なセダンの外車…

いかにも、お金持ちのお嬢様ってカンジ…


「陽介、彼女呼んでるよ、早く行ってあげなよ」


陽介の顔を見ずに、言った


「いーよ、今はお前の方が優先っ…「陽介、彼女、怒ってんぞ~」…」


坂口くんが、陽介を見て、彼女を見るよう促した


「…ったくっ… 

麻紀、今日、夜、電話するから
ちゃんと、待ってろよっ」


まるで、子供を宥めるように、
私の頭に手を乗せて、
私を見つめてから、彼女の車に向かって行った


もう…


結局、彼女の方が優先なんじゃないっ!


やだ…

こんなトコで泣きたくない…

だけど…

私の意に反して、瞳と鼻の奥がツンとなり、

視界がぼやけてくる…

坂口くんに見られたくなくて、

俯いた


その時…




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