フォトグラフ

★ two scene 『モデルという仕事』





「こんちわ!
今日からお世話になる梨野國です!
精一杯頑張るのでよろしくお願いします!!」



言い終わるとガバッと頭を下げた。周りからパチパチと拍手がなる。



今日からあの仕事が始まる。今日は普通にスタジオで撮るらしい。新人の俺は指定された時間よりだいぶ早めにスタジオ入りした。



これも萩原さんに何度も言われてきた事だった。



現場の雰囲気に慣れるためでもあり、新人の俺が誠意を見せるためでもあり、とにかく次に繋げるプラス要素になる。



高校が終わったらダッシュでここに来たので、


余りの早さに準備を始めていたばかりのスタジオスタッフも驚いていた。



カメラマンさんもまだ来ていないようだった。



この仕事をくれたカメラマン、白田洋介(しろたようすけ)さんは人物、風景問わず気に入ったモノを撮る人で、


自ら出した本も、その自由に魅せられた人が多く、人気があった。

なので、今回のように場面を設定して撮るのはかなり珍しいようだ。


仲の良い知り合いに話を持ちかけられ、承諾したらしい。



ホームページの画材ではあるが、フリー画材って訳ではなく、その知り合いの人のホームページのみで使うようだ。



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