風のおとしもの。





夏期講習も最終日を迎え、明日から夏休みだ。


「っしゃー、休みだーっ」

「嬉しそうですね」


右手でガッツポーズをする村井君。
今日のお昼はコンビニで買ったパンみたいです。


「寝坊出来んだろ、山口の顔見なくてすむだろ、遊び放題だろ」

「ふふ」

「親父の手伝いも出来るしな」

「村井君は偉いですね」

「まぁ高校卒業したら親父手伝うだろうし、早めに仕事覚えて損はないだろ」

「そう言えば前に言ってましたね」


村井君とはたくさん話すようになって、家のこと等色々聞かせてくれる。


「お前はどーすんの?」

「へ?」

「夏休み」

「…お家で涼みます」

「引きこもりかよ」

「えへへ…」


遊び方ってイマイチよくわからない。
どういうことをすれば遊ぶっていうのかな。


「…どっか行くか?」

「えっ」

「お前、前に寂しいとか言ってたろ」


自分で言いながら照れる村井君は視線を落とした。


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