インターン・シップ

駅までお互い無言だった。

…てゆうか、重たい荷物をガサガサ持つ私を放って、サクサク軽快に前を歩くもんだから会話も何もあるわけなかった。


これじゃ、ホントに殿と従者じゃない…。
てゆうか、ちょっとは持ってよ!!


…ていう心の叫びが聞こえたのか、榊さんは駅前でタクシーをひろってくれた。


タクシーに乗り込み、エアコンのよく効いた車内で、ホッと一息ついてたら

「社長ってよべ」


無言の車内にポツンと発せられた殿の声。


「……?」


「お前に言ってんだ」


どうやら私に言ってたらしい。


でも、何で急に?

…まさか暑さで頭が沸いた??
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