―高校生戦争―
戦争
放課後。
部活に向かう生徒達でざわめく廊下を、
俺は少し足を速めながら歩く。
数歩後ろには、十町がダラダラと重いあしどりで俺の後を追う。
風間は俺の隣で、配るプリントの枚数を熱心に数えている。
いつもと変わらない、
日常。
俺はふと、
ケータイを開き、時間を
確認する。
『3時58分か……
おい、十町。
もう少し速く歩け。
役員会に遅れるぞ。』
いつも通り。
「神谷まで…ひでぇよ〜
あぁ、めんどくせ……」
「私だって、めんどくさいわよ全く。
いいから早く歩いて。」
いつも通り、
何一つ、
変わらない日常だったのに、