―高校生戦争―
「……っ…あははっ……
……十町…アンタ何本気で固まってんのよ……こんなのただの…馬鹿のいたずらだって言ってんじゃない……」


ディスプレイから直ぐさま顔を背けた風間は
馬鹿にした様に笑い、十町の肩を叩く。

しかし顔は完全に引き攣っていて。





十町もいつもの緩んだ顔を珍しく歪ませて笑った。



「……だ、だよな……
いや、ちょっとビビったし…
か、神谷−…やっぱこんなメール消した方がいいぜ…
こんな馬鹿臭せーコトぬかす頭のイカレた奴の言う事だぜ…?

いくら嘘でも気味わりー…」






微妙な空気が流れ、


そして二人は黙った。










くだらない









今の世の中。


バーチャルの中で簡単に人を殺せる時代。



自分を知られず、人を死ぬまで追い詰められるネット社会。






そんな世の中に浮かされ、―――人殺し
それに憧れ、時には実行する若者も少なくはない。






このメールの送り主は、

所詮そんな奴だと思い






俺はケータイを閉じた。
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