Pinky2
ガチャ…


やけに静かだった。

「おい、誰か起きてるんか?」


シーン…



起きてへんのか?

俺はリビングのドアをおもいきり開けた。


バン!!



「…。」


なんだこれ。



俺の目に映ったのは、昨日よりもっと酔っているバカ達だった。


よく周りを見渡すと、そこら中にビールの缶がころがっている。



俺はズカズカとバカ達に歩みより、大声で怒鳴ってやった。



「オイ!人ん家で何してんねん!!さっさと起きろや!!!」



失礼すぎるやろ…!!



「う〜ん…七奈美さ〜ん。」


は?



バカの1人がそう言って俺の足にしがみついてきた。

「何寝ぼけてんねん!」

俺は七奈美さんちゃうわ!

七奈美さんって誰やねん!


俺は男や!!





ガチャ…



「ちょ…啓!?何怒鳴ってんの?」



げっ…美緒!?


美緒はなぜか家に入ってきて、俺とバカ達を見るなり、こう言った。



「お兄ちゃんの友達なん?」


「み、見たいやけど。」



すると、美緒の声に反応するかの様にもう1人のバカが美緒に飛び付こうとした。



「もしかして妹ちゃ…」


グイ!



俺は急いで美緒を抱き寄せた。


「さっ…触んな酔っぱらい!!」
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