紙飛行機が届けた詩
「んで、帝。やっぱそのまんま?」
虎牙が、携帯電話を閉じて真っ直ぐおれを見る。
「…あぁ」
「いーじゃん。帝が嫌って言ってるんだし」
大和が腕を組む。
「でもさ、超良い子達だったじゃん」
「まぁ…確かに、何もしないと、何も変わらないな」
そう言って、龍は本に目を移し、再び読み始める。
「…」
「嫌だと思ってるから駄目なんだよ。
いっそのこと前向きに考えりゃいーじゃん」
「…虎牙、それはお前だったらっていう考え方だろ。
おれには無理だ」
おれは顔を背ける。