LASTLOVE
*   *   *

「暑いな…」

政樹がシャツで汗を拭う。筋肉質な腕が好きで、ボーッと見つめた。

「何、ボーッとして熱射病にでもなった?」

「ん?大丈夫だよ。」

「なら、いいけど。水飲みたいな。」

あたし達は、暑さに耐え切れず森に入ったが、かなり蒸し暑い。

「スコールでも降れば涼しいのにね。」

「なぁ、俺達クジ運悪かったな。」

「だね…。」

「水なんて、雨でどうにかなるだろ。食料や武器がいずれ必要になりそうだな。」

「とは言え…」

あたしはため息をついた。

「ただのオプションだし、どうにかなるだろ。まぁ、この旅行自体怪しいからなんとも言えないが。」
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