純恋
看護婦さんは淡々と話すが
あたしはなぜお腹が痛いのかを聞きたい。
なぜ貴仁が泣いてるのかを聞きたい。
「貴?なんで泣いてんの?」
貴仁はハッとしたような顔であたしを見つめた。
「赤ちゃん‥いなくなったんだって。」
は?‥は?は?は?
赤ちゃんいるよ?
あたしのお腹の中にいるよ?
貴仁、おかしくなったの?
「はははっ♪
何言ってんの?赤ちゃんいるよ?」
あたしは笑ってみせたが
顔がひきつり、ひどい笑顔だった。