年上女ですが…それが何か???





「これでいい?」





意識がどこか遠くへ飛んだ状態で適当に詰め込んだパンを沙穂に渡すと、沙穂とスバル君は目を輝かせて校舎へと戻って行った。





…………どうしよ…





もちろん、さっきの場所にはまだコータ君が座っている。





今さら気付かないフリもヘンよね……





そう思うえば思うほど、体は硬直し、心臓が早鐘を打ち始める。





−−−私らしくない。





今の私を香奈が見たら、きっとお腹を抱えて爆笑すること間違いなしだろうと思う。




でも………





「………ねぇ…」





ビクッ−−−





「いつまで俺を無視するつもり?」





ビクッビクッ−−−





「明さん?」





少しハスキーな感じが残るコータ君の声に、再び頭の中が瞬間沸騰した気がした。





「あは…あははは…」



「なんで笑うの?」



「笑わずにはいられないから……」





というより、思考回路がパンクしちゃったんだけど。





「明さんって……」





不意にすぐ近くから聞こえた声に無理矢理首を動かすと、あの艶やかな笑みを浮かべたコータ君が1歩2歩とどんどん近付いてきてて。




………っ…!?




咄嗟に私は大きく息を吸いこんで目を瞑った。







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