年上女ですが…それが何か???
ホントはね、ちょっとだけ期待してたんだと思う。
昨日みたいにクソガキが生け垣に座ってないかなって。
だけど……
「ふんっ…、授業中なのに居るわけないっつうの……」
その前を通り過ぎながら、そんな自分にツッコミを入れた。
これじゃあ、春日さんを笑ってる場合じゃないな……
空を振り仰いだ私の顔に、自嘲的な笑みが浮かぶ。
だいたいさー、私はどうしたいわけ?
年下なんて眼中にないはずでしょ?
………っていうか、失恋、しかも結婚の約束をした相手にフラれたばかりだってのに、おかしくない?
そう思うのに……
ふと視線を戻した配達車の向こうに、一瞬、あのキラキラと輝く髪が見えた気がして、
ドキン−−
勝手に跳ね上がってしまった心臓。
え、え、え……
そしてドキドキしながら覗いた先に見つけた姿に、
キュン−−
私はもう、自分をごまかせなくなっていた。
「コータ、君……?」
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