運命と無数の涙。
「私、今日誕生日なんです。」

思わず出てしまった言葉。

なんで、出たか自分でも分からなかった。

「嘘っ!?本当に!?じゃあ、プレゼントを...」

「いえ。いいんです。プレゼントは。」

「なんで?」

「もう貰いました。プレゼント。」

「??」

「潤君のメールアドレスとそれから友達です。」

「それって、プレゼント?」

潤君が少し吹き出す。

「はい。とてもとても幸せなプレゼントです。」

私にとっては本当に幸せなプレゼントだった。

今までの笑顔とは、遥かに差がある笑顔だったと思う。
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