運命と無数の涙。
「そっか。喜んでくれて良かった。」

潤君がそっと私の頭を撫でた。

「あっ。ごめん。つ、ついっ。」

潤君が顔を赤くして手をどけた。

「いえ。とても嬉しいです。」

「そ...そう?」

「はい。今日誕生日で、今日潤君に会えて、今日土砂降りで、今日傘が無くて、今日生きてて本当に良かったです。」

「端山さんって面白いね。」

潤君も笑う。私も笑う。

今なら分かる。幸せって言葉。

「笑う所じゃないです!本気なんですよ!」

生きてるってこんなに幸せなんだ。
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