お嬢様は太陽と歩く
~*聖(アキラ)*~
―電車の中―
「あぁぁぁ~、最近つまんねぇぇ。」
「本当っ。いえてる。」
本当に最近はほんとつまらない。
たいした行事もないし、何より、
スイッチが入らない。
「おい、聖、あのコ見ろよっ…!」
「何?孝基(コウキ)。」
「あのコ、泉北の女子じゃん?
なんで、こっち来てんだ?学校、反対方向だろ。」
かわいい…
目を疑った。
まさか、こんなところで「一目惚れ」をするなんて…
「おい、聞いてんのかよっ?聖。」
「あっ、悪い。」
その瞬間俺の「スイッチ」がONになった。