Princessの掟短編集
「そろそろ部屋に行きたいんだが。」
「かしこまりました。」
優斗の睨みもなんとも思ってないのかセバスちゃんは変わらない笑顔で私たちを案内した。
それが余計に優斗を苛々させたのか、部屋に入るまで全く口を開かなかった。
案内された部屋はとてもおしゃれで、でも上品な雰囲気の部屋だった。
「…すごい素敵。」
わたしの反応を見て少し優斗の表情が緩んだ。
「…では、わたくしは失礼いたします。何かありましたら、お電話をくだされば、すぐに参りますので。」
「ありがとう、セバスちゃん。」
お礼を言うと一礼するとセバスちゃんは出ていった。