Princessの掟短編集
「奥様はいかがでしたでしょうか?」
ディアンは優斗から私に視線を移した。
お、奥様。
まだ言われ慣れないせいか妙に恥ずかしい。
「奥様…?」
「あ…と、とても美味しくいただきました。食べるのがもったいないくらいでした。」
慌てて答えたにも関わらず、セバスちゃんもディアンさんも表情を変えなかった。
さすが、一流ホテルということかしら。
ただ、目の前の人は表向きにこやかな表情をしてるが、絶対ニヤニヤしてる。
それを証拠に私を見る目が何か含んでる。
部屋に帰ったら絶対何か言われる。