Princessの掟短編集
「………」
ちょっと!
なんで何も言わないのよ…。
「…ゆ、優斗?」
さりげなく後ろを向くとさっと視線を反らされた。
「………だな」
「え?なんて言ったの?」
よく聞き取れなかった。
「なんか嬉しいもんだな…。」
そう言って、はにかんだ優斗は私を見つめると優しく抱きしめてきた。私も抱きしめ返すと優斗は更にぎゅっとしてくれた。
「ねぇ…優斗?」
「ん?」
少し優斗から体を離して優斗を見上げる。
「…愛してる。」
優斗は少し驚いた顔をして、私の大好きな笑顔をくれた。
「…俺も愛してる。」
どちらからともなく、唇が重なった。
私は世界一幸せ者だな。
これからも優斗の隣にいれますように。
[完]