Princessの掟短編集
確か、小学1、2年生くらいだったかな。
ちょうどその頃イタリアに支社をつくる計画があって、長期になるからと私も連れてこられていた。
「ふふふ…」
私と優斗の会話を聞いたオーナーはなぜか笑いだしてしまった。
「…懐かしいですね。先程、百合亜様ははじめましてとおっしゃられましたが、はじめましてではないのですよ。」
おもしろそうに笑うオーナー。
「…えっ!私は全く記憶にないわ…。」
初めてじゃないって…。
どんなに考えても記憶に出てこない。