リアルな秘めゴト
「む…無理ですって!」
「何を恥ずかしがってるんですか?俺は“リアリティ”のある作品作りに貢献しようとしているだけですけど」
面白がっている。
絶対に朝倉さんは、あたしの反応を面白がっているんだ。
というか、“もっと過激なストーリー”ってどういう事!?
朝倉さんの魂胆が分からないまま、あたしはただただ赤面する事しか出来なかった。
「という訳で、今日のプロットはボツですから」
「わ…分かってますってッ!」
「ルカ先生の作品が素晴らしいモノになるよう、これから俺と一緒にレッスンしていきましょうね?」
顔と顔との距離が短過ぎて、朝倉さんを直視するどころか、目も開けていられない。
朝倉さんの息遣いまでが聞こえてきて、あたしの心臓は爆発寸前だった。
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