~your Love story~
明日は奏祐くんの退院日。
やっと少し、心を落ち着かせられる。
ハンドタオルで手を拭いて戻ってくると、机に綺麗な花束が置かれていた。
「誰か来たの? 」
不思議に奏祐くんを見ると、少しふてくされた顔をしていた。
「昔の…幼なじみだよ。余計な事しやがって…… 」
そう言いながらも、少し嬉しそうに見えたのは気のせいだろうか。
「それと、泣かせんなよ…って言われた 」
それって……私のこと?
でも、奏祐くんの幼なじみがどうして……
ふと窓の外に目を向けると、1人の男の子が目についた。
後ろ姿だったけれど、学生服を着ているように見えた。
あれはきっと……
「この花、飾ってくれない? 」
少し照れ臭そうに、さっきの花束を差し出した。
それを受け取ると、自然と口角が緩んできた。
病室のドアを開いて足を前へ踏み出した。
「ありがとう…… 」
そう花を見つめて呟くと、私は再び歩き出した。
《END》