ティアラ2
「どんな次元だって同じだろ」

そう言って彼は車を道路の端に止めた。

「なにも変わってないんだろ? 別れてても気持ちは」
「…………」
見透かすような目。直視できなくて、あたしは静かにうつむく。

「変わってないなら伝えるべきだよ。避けられていても嫌われていても、好きなんだったら、そう言えばいいじゃん。……このままだと、なにもしなかったこと後悔するんじゃね?」

確かに、と思えた。水を含むコットンのようにすんなりと、あたしの心は透吾の言葉を受け入れる。

「……若葉体育館の近く」

まだ朝だし、今日がTAMAKIに出勤する日でも、いまは家にいると思う。いなくても、あの公園に行けば……きっと。

素直に場所を教えると、透吾はジッとあたしを見つめて、しばらくしてからにっこりと微笑んだ。
「了解」
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