海の乙女
「あなた達だれ!!あたしを追いかけていた兵は!?」
「あぁ、あの兵士。『返せ』ってうるさかったから、取りあえず片付けといた。」
片付けたって…
「あんなにたくさんいたのに…。」
「ふふっ。この人を誰だと思ってるの?」
ロビンが怪しく笑みを浮かべる。
「え…?」
「海賊船マリー・サンレス号のキャプテン、ライト・フィリップよ。」
「かい…ぞく…?」
逃げなきゃ!!!
あたしは勢いよく扉に向かって走ったが、それよりも早くライトに腕と腰をつかまれ、いとも簡単に捕まってしまった。
「は…はなして!」
「おっと、船から降りない方が君のためだよ、人魚ちゃん?」
「!!……人魚だって知ってたの?」
「そりゃ、髪を見たら一目でわかるよ。こんなにも綺麗な銀髪なんだから。」
ライトはそう言いながら私の髪にチュっと口ずけた。
人魚は陸に上がると銀髪になってしまう。
たとえ染料で染めても、すぐに落ちてしまうのだ。
「〜〜っ!離して!!」