love you

「違うんです・・・

お母さんがいるの」

「は?!お母さんがどうした?」

「病院にお母さんがさっき運ばれたの

それ追いかけてたら転んじゃって・・・

彼氏に電話したんだけどなかなか来てくれなくて・・・」

「アンタこっから病院まで走っていくなんて・・・馬鹿?

でもしょうがないっ

乗って」

ちょっと怖そうな女の人だけど、とても親切らしい。

私が助手席に乗ったのを確認して、女の人ゎ車を走らせた。

「これ、顔に当てとき」

そういって女の人ゎ私にハンカチを差し出してきた。

「いいんですか?」

「いいよ」

そのハンカチゎ洗い立てのいい香りがした。

しばらく車を走らせると病院の駐車場に着いた。

「ついたよ

早くお母さんのトコ行ってやり」

私ゎ女の人に深くおじぎすると夜間の入口に走り出した。


途中ですれ違った看護婦さんが私を見て目を見開いた。

「あなたどうしたの?!

診察室ゎアッチよ!」

「診察室にゎ用ゎないんです」

「でも行かなきゃっ

すごいキズよ?ばい菌が入ったら大変」

そういって看護婦さんゎ私の手を引いてナースステーションに連れていかれた。


綺麗に消毒してもらい、薬を塗ってガーゼを当ててもらい、足や手にも同じコトをしてもらった。

「ありがとうございます!」

そういって、お母さんの病室も教えてもらい、

そこに走っていく途中、

あわただしく医者と看護婦さんたちが人の乗ったベットを引いていった。

その時、何かが私の頭を横切った。

でも、深く考えずにまたお母さんの病室に走っていった。

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