リアル
仮に、直接手を下すと云う方法を取る場合、現場検証等に訪れた所を、自分の命を犠牲に特攻すればターゲットを消す事も可能だが現実的には難しい。では如何するか。こちらの証拠を残さずにターゲットを消すので有れば、留置所と拘置所に収監されている間だけ認められている制度として、差し入れと云う物が有る。金銭・シャンプー・タオルの身の回りから煙草や雑誌等の、食料品以外は許可され、その間隙を突いて塀の中のターゲットを殺す。本来は不可能と思われる塀の中に居る人物の暗殺だが、五年物の毒薬と煙草。この二つで略不可能だと思える殺人は容易くクリア出来る。煙草は当然乍差し入れとして許可されて要るから使える。一番のキーワードは五年物の毒薬だ。元来、毒薬での殺人と云う物は、ナイフ等の直接的な殺人程に証拠が残る事は無い。但し、毒薬と云う物は薬局等で購入する事は可能では有るが、賢い方法ではなく、寧ろ愚かな部類に属する。劇物と云われる物が、そう簡単に手に入る訳も無く、当然乍ら管理は厳しい。販売をしている薬局には『毒物劇物取り扱い責任者』が存在し、必要書類に購入者の記入が義務付けられ、この書類の法的保管義務と云うのが五年と決められている。
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