【短】この猫知りませんか?




「ねぇ、白江さんだよね?どうだった?屋上行けた?」




私に声をかけたのは・・・・・、



「えーとっ・・・?」



「あれ?笑 忘れられてる?井ノ原恵里菜。中一の時同じクラスだったんだけどな」



「あっ、給食委員の」



「そうそう。笑 思い出した?」



「うん。屋上思ってたより広かったよ。・・・臭かったけど。笑」



「・・・え?」



「あっ、次移動だ。じゃねっ」



「えっ、ちょっと待っ、」




私は、井ノ原さんの声を聞かなかったことにして、化学室へ向かった。



正直、井ノ原さんは苦手だ。



ただでさえ人が苦手な私だけど、あの子は裏表が激し過ぎる。



この高校生活に友達はいらないし。



そーいや、井ノ原さん頭いいふりしてたけどテストの点数、私とそんなに変わんなかったな・・・。





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