【K.A】Alice in a BoX
「きゃぁ!」

思わずぐーでラビーの顔を殴り付ける。
ラビーは低いうめき声をあげながら、顔を押さえた。

「ご、ごめっ」

思わず近づいてきた顔に、キスをされると思って思わず殴り付けてしまったありす。少しだけ罪悪感を感じ、ラビーに慌てて謝った。

「だ、大丈夫です」

鼻の辺りを押さえながら、笑顔を浮かべるラビー。

「ごめんね?なんか急に近づいてきたから…」

モゴモゴと言い訳をする。が、さすがにキスをされると思って、とは、恥ずかしすぎて口にできなかった。

「ありすがじっと見つめてくるものですから」

ラビーの言葉に、ありすはごめんね、とまた謝った。

「てっきり、僕のお嫁さんになってくれるんだと思って」

続いた言葉に、ありすは思わず顔がひきつる。

「だから、誓いのキスを…」

「ふざけんなぁ!!」

バキッともう一度殴り付けるありす。

「あ、ありす?」

ラビーが慌てた様子でありすを見つめる。

「まだ付き合ってもないやつとキスなんかできるかぁ!」

「わぁっ!ありす、落ち着いてください!」

もう一発、と振り上げた拳を、ラビーは慌てて止めた。


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