LASTLOVE

Ⅵ 感情の崩壊

辺りが暗闇に包まれた。

あたしと政樹は再び遺跡に来ていた。辺りをくまなく探したが、既に春はいなくて、一安心だった。

「滝…もう一度、裏側に行ってみる?」

「いや…。」

滝の真ん前で、あたし達は必死に考えていた。

「もう一回…リングのヒントを見たい。」

政樹は真剣な顔をして言った。

「え…それ本気?」

「ああ。隠れられるような場所を見付けよう。」

「最中なんか、春に狙われたらひとたまりも無いわよ。」

「あいつは、もうダメだ。これはLAST LOVEだろ?パートナーを愛していない。そもそも居ないんじゃ、あいつは終わりだ。無理矢理夢に迫っても夢の相手は俺だからな。」
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