LASTLOVE

Ⅲ 修羅場

浜辺に出ても、誰も外にはいなかった。

あたし達は焚火の近くに座ると寄り添って海を眺めていた。
もし…これが旅行ならどんなに幸せだろうかって考えてしまう。

しばらくしてから、あたしと政樹の目に驚愕が走った。

手を繋いだ、奈緒と…翔がやって来たのだ。

(え…?なんで…?)

二人は気まずそうに少し離れたところに座った。
あたしは政樹と目を合わせた。政樹も驚きの表情をしている。

あたし達は黙って座っていた。

しばらくしてから、春と、泣き腫らした目の美月がやって来た。

全員が円形になって座った。昨日とは全く違う雰囲気だ…。
< 60 / 191 >

この作品をシェア

pagetop