空色の約束
プロローグ

いつものように見る夢。

それは僕が幼稚園の頃の・・・・

騒がしい園の庭。

この頃僕は、ガキ大将のような存在の唯という男の子にいつも泣かされていた。

いつものように泣き虫な僕はアジサイの後ろにそっと隠れて泣いている。

すると、後方から人の気配を感じる。

二つ結びをした、かわいい女の子。

「翔ちゃん?またいじめられたの?もう!いじめられたくらいで泣かないの!」

そっと僕の頭にかぶせたのはシロツメクサとクローバーの冠。

この子は、幼馴染の翔子だった。

「ほらっ、元気出して!男の子なんだからぁ。私弱虫嫌いよ!」

「だって、うっく。」

「ねぇ翔ちゃん、わたし翔ちゃんが大好き!絶対に大きくなったら結婚しようね」

どさくさにまぎれての逆プロポーズを受ける僕。

僕も、翔子のことが大好きだった。

「僕も翔子ちゃん大好き!だから、結婚しようね!!」

小さな僕達は、アジサイの後ろに隠れて結婚の約束をしていた。

そんな、幼い頃の小さな小さな夢。

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