空色の約束
第一章 恋模様
中2の春。
桜が舞い落ちる。肩にひらひらと乗った。
「翔~太~!!おっはよーっす!!!」
どん、と肩を押される。
小学校からの親友、海斗だった。
俺は少し人見知りなこともあり友達などかなり少ない。
その少ない友達の中で一番仲いいのがこいつだ。
「痛ってーな。って海斗か!はよーっ」
「お前、クラス表見た??」
言った海斗の顔はうれしそうだった。
「まさか、またクラス一緒だったとか?」
海斗の顔がさらにほころぶ。
「あったりー!!ほら、見てこいよ!!もう一人・・・うれしい人がいるぞ~」
俺は人ごみをかき分けてクラス表を見た。
自分の名前を探す。
2-・・・1!笠村翔太
クラス表には自分の名前のすぐ下に
川辺翔子
という文字があった。
「海斗!」
海斗が顔をニヤつかせ、
「よかったな!!今度は好きな人とクラスが一緒で!!!告白の大チャンスじゃん!!」
「おう!」
翔子と俺は家がすぐ隣の幼馴染だ。
母親同士も幼馴染で、翔子とは短パン履いてたガキの頃からの付き合いになる。
そしてその短パンはいてたガキの頃から翔子のことが好きだった。
いまでもたまに、窓を開けて窓越しにで話したりしてる。
今は友達という関係だと思う。一応。
今日は入学式があって、その後すぐに帰れる。
2-1に行く。
ザワザワしていてうるさい。
2-1には、座席表が張ってあった。
俺の隣は・・・うそだろ!!!
そう、俺の隣はずっと想ってる奴。
(よっしゃぁぁぁぁぁッッ!!!!!!!神様、ありがとう!!)
心の中で叫んでいた。
「あ、やっぱ翔太だった!?偶然だね~」
翔子だ。
「おう。よろしく!」
「あはは、初対面じゃないのに!うけるー。」
翔子、大人っぽくなったな。
さすが、中学は成長期ってやつですか。
って、何俺親父みたいなこといってんだろう。
でも、マジで神様信じようかな!!!