飛べない鳥
俺と響は、屋上から去り、この広い学校からクラスを探し歩く。


ようやく見つけた一年五組。


先生の話し声が漏れている。


響が教室のドアを開け、
俺は響に続き教室に入っていく。


『おはよう…遅刻?』


先生がびっくりしたような口調で俺達に言った。


『ちょっと遊んでました!なぁ遥斗?』


響は先生に最高の笑顔を見せていた。


俺は響に返事はせず、
席に着いた。


クラスの人達の視線が痛い。


昨日の自己紹介より痛かった。


『遅刻しないようにね?
それでは話の続きをします…えっと…』


俺は先生を目で追う。



響はどこに惚れたんだ?


確かに可愛らしい人だと思う。


何故人間は人間に恋しなければならないんだ?



そんな掟でもあるのか?


くだらねぇ。
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