Ghost Lovers


「えっ……」


突然背後から声がして、
思わず私に乗っかった喜代を気にせずに上半身を起こす。
喜代は「いてっ!」と声を上げて、
その場に転がった。


「…いったーい…って、」
「……り、凜。」
「お前ら、一体何をしているんだ…。」


喜代と私の視線の先には、
先ほどまで目の前にいたはずの凜が、
両腕を組んで私たちを見下ろしていた。



「…偵察?」



私の言葉に、凜はあからさまに顔を顰めた。

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