花の家
わたしは甲矢さんに駆け寄って、背を差し出した。


「おぶさって下さい、どうぞ!」


あんまり力に自信はないけど、この先輩は痩せっぽちだし、いけるはず。


「……蜂の家の。今代の花のむすめは、阿呆じゃのう」


「それについては、俺も否定できない……

だんだんバカになってる気がする」


えっ、何、その反応。


「わかったよ、俺が連れて行くさ。それでいいんだろ」


「なぜ、わしが貴様の情けなんぞ受けねばならんのじゃ」


「言っとくけど、アンタのためじゃねぇから!」


仲悪いなあ、このひとたち。

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