愚者
「しかし、だとしたら娘さんにバレたら大変だな」
「それもあって、ワザと時間をずらしたりしているのはあります」
「現実から逃げているだけだ。それも娘さんを置いてね。個人の仕事に対してどうこう云う気はないが、家族の絆の部分だけを云わせて貰えるのであれば、決して誉められる事じゃない」
「本当なら真っ当な仕事して、家族の絆を大切にするのが一番必要なのは分かっています。でも、何の資格も無い、無資格の私が年齢的な物も考えて働ける程に、今の社会は優しくありません」
「その点は同感出来るね。確かに今の世の中は男でも厳しい。男尊女卑をする気は無いが、現実は今置かれている状況が如実に物語っている」
「でも、葵がそんな事に成っていたなんて……」
「私には最終的な判断は出来無い。後は家族の問題だからね。無責任に思われるかも知れないが、私が立ち入って良い領域じゃない」
「……分かっています」
私は懐から煙草を取り出して一服点ける。この私が人の道を説く時点で間違えているのは分かっている。だが、無視が出来る状態で無いのは、あの子の状態を見れば一目瞭然だ。
「良く考えて対応する事だ」
「はい」
「少し待っていてくれ」
「それもあって、ワザと時間をずらしたりしているのはあります」
「現実から逃げているだけだ。それも娘さんを置いてね。個人の仕事に対してどうこう云う気はないが、家族の絆の部分だけを云わせて貰えるのであれば、決して誉められる事じゃない」
「本当なら真っ当な仕事して、家族の絆を大切にするのが一番必要なのは分かっています。でも、何の資格も無い、無資格の私が年齢的な物も考えて働ける程に、今の社会は優しくありません」
「その点は同感出来るね。確かに今の世の中は男でも厳しい。男尊女卑をする気は無いが、現実は今置かれている状況が如実に物語っている」
「でも、葵がそんな事に成っていたなんて……」
「私には最終的な判断は出来無い。後は家族の問題だからね。無責任に思われるかも知れないが、私が立ち入って良い領域じゃない」
「……分かっています」
私は懐から煙草を取り出して一服点ける。この私が人の道を説く時点で間違えているのは分かっている。だが、無視が出来る状態で無いのは、あの子の状態を見れば一目瞭然だ。
「良く考えて対応する事だ」
「はい」
「少し待っていてくれ」