愚者
葵は脱衣所で手早く制服を脱ぎ裸に成り鏡に映る自分の姿を見て溜め息が出る。顔色は随分マシに成ったが、健康的だとは云い難い。葵は数回頭を軽く振り、バスルームの把手を握りバスルームに入ると、タイルの冷たさで身体が震える。
葵はシャワーのコックを捻り、身体の汚れを洗い流してバスタブへと入る。チャプンと湯船の中の湯が溢れ、膝を抱き抱える様にして身体を縮める。
走馬灯の様に一日の出来事が脳裏を過ぎる。何が原因か分からないが、自分を中心に嫌な事が起こり出しているのは分かる。だが、何が切欠なのか理解が出来無い。小夜子の様な強さを持っていたならば如何だろうか。無意味な事だ。葵は無駄な事を考えている自分に嫌気が差す。自分がどれだけ望んだとしても、別人に成る事が不可能な事位は理解している。葵は溢れ出す涙を手で拭い、母と過ごせる時間を楽しもうと、子供成りに出来る最大限の努力をする事にした。
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葵はシャワーのコックを捻り、身体の汚れを洗い流してバスタブへと入る。チャプンと湯船の中の湯が溢れ、膝を抱き抱える様にして身体を縮める。
走馬灯の様に一日の出来事が脳裏を過ぎる。何が原因か分からないが、自分を中心に嫌な事が起こり出しているのは分かる。だが、何が切欠なのか理解が出来無い。小夜子の様な強さを持っていたならば如何だろうか。無意味な事だ。葵は無駄な事を考えている自分に嫌気が差す。自分がどれだけ望んだとしても、別人に成る事が不可能な事位は理解している。葵は溢れ出す涙を手で拭い、母と過ごせる時間を楽しもうと、子供成りに出来る最大限の努力をする事にした。
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