愚者
「僕の住んでいる施設に、学校の友達が訪ねた事は無いからね。事務の人も驚いたんだろう」
「そうなの?」
「君が初めてだね」
「そうなんだ」
「それより、あの馬鹿はどうだい?」
「えっ?」
「あの担任だよ。失礼極まりないにも程がある。そう思わないかい?」
「そ、それは……」
「云いたい事はハッキリと云わないと駄目だぞ。そんなんじゃ、これからの世の中を生きて行く事何て出来ないぞ」
「うん……」
「何か、あったんだね?」
「……」
「あの馬鹿教師!」
小夜子が必要以上に激昂するのに葵は驚く。それ程迄に自分の事を考えていてくれる人がいる事に、葵は自然と涙が流れる。
「酷い眼にあったんだね?」
「違うの……」
「どうしたんだい?」
「何だか嬉しくって」
「葵君は嬉しい時も泣くんだね。そんな事だと、後一年位で涙が枯れ果ててしまうぞ」
惚けて要るのか本心なのか、不思議な言葉の応酬が続く中、小夜子は葵の眼を静かに見る。
「何かあったんなら、相談位なら乗るよ」
「有難う……」
「そうなの?」
「君が初めてだね」
「そうなんだ」
「それより、あの馬鹿はどうだい?」
「えっ?」
「あの担任だよ。失礼極まりないにも程がある。そう思わないかい?」
「そ、それは……」
「云いたい事はハッキリと云わないと駄目だぞ。そんなんじゃ、これからの世の中を生きて行く事何て出来ないぞ」
「うん……」
「何か、あったんだね?」
「……」
「あの馬鹿教師!」
小夜子が必要以上に激昂するのに葵は驚く。それ程迄に自分の事を考えていてくれる人がいる事に、葵は自然と涙が流れる。
「酷い眼にあったんだね?」
「違うの……」
「どうしたんだい?」
「何だか嬉しくって」
「葵君は嬉しい時も泣くんだね。そんな事だと、後一年位で涙が枯れ果ててしまうぞ」
惚けて要るのか本心なのか、不思議な言葉の応酬が続く中、小夜子は葵の眼を静かに見る。
「何かあったんなら、相談位なら乗るよ」
「有難う……」