愚者
昨日関が訪れた時間から今日の夕方迄殆ど客は来なかった。この店に敵が要るとすれば、雨はかなり手強いと云う事だ。マイペースで日々を生きて行ければ良い。その思いだけで生活をしているが、最近私の周りでは色々な事が起こり出している。元々店を任されている限りは厄介事とは切っても切れない関係ではあるが、最近の気配は、如何も本質が違う様な気がする。昨日に引き続きの雨の中、入り口の鈴が鳴りドアが開かれた。
「久し振りだな」
「どうも……」
余り関り合いたく無い人物だ。富田は横柄な態度でスツールに座りホットと短くオーダーする。私は富田のオーダーに軽く頷き珈琲の準備をしていると、富田がコツコツとカウンターを叩く。
「灰皿貰えないか」
今日の富田は何処か態度がおかしい。私がソッと灰皿を出すのを見計らい、懐から煙草を取り出し忙しなく咥える。私が珈琲をカウンターに出したのを切欠に、富田が乱暴な物云いで話し出す。
「おい」
「何か?」
「最近、この辺りでオカシな事は無いか?」
「心当たりは無いですね」
「本音を聞いてるんだ」
「餓鬼の取り締まりを強化する予定は?」
「ねえな」
「ぜひお願いしたいんですがね」
「トラブルか?」
「偶然ですけどね」
私は先日起こった事を掻い摘んで話すと、富田は鼻で笑い飛ばした。
「久し振りだな」
「どうも……」
余り関り合いたく無い人物だ。富田は横柄な態度でスツールに座りホットと短くオーダーする。私は富田のオーダーに軽く頷き珈琲の準備をしていると、富田がコツコツとカウンターを叩く。
「灰皿貰えないか」
今日の富田は何処か態度がおかしい。私がソッと灰皿を出すのを見計らい、懐から煙草を取り出し忙しなく咥える。私が珈琲をカウンターに出したのを切欠に、富田が乱暴な物云いで話し出す。
「おい」
「何か?」
「最近、この辺りでオカシな事は無いか?」
「心当たりは無いですね」
「本音を聞いてるんだ」
「餓鬼の取り締まりを強化する予定は?」
「ねえな」
「ぜひお願いしたいんですがね」
「トラブルか?」
「偶然ですけどね」
私は先日起こった事を掻い摘んで話すと、富田は鼻で笑い飛ばした。