愚者
「余計なお世話だ」
「そりゃ、どうも」
 私が軽く笑みを浮かべると、富田も満更では無いとばかりにポリポリと頬を掻き「頼んだぞ」と云い残して立ち去る。店内は、小夜子と葵以外には誰も居ない。私は極力二人の邪魔をしない様に気配を押し殺し、二人が他愛も無い時間を楽しめる様に勤める事にした。

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