愚者
「ふむ」
「この案件は思った以上に根が深いと思うのよ。その上で依頼された仕事だけをこなす事だけを前提に動けば良いでしょうね。それ以上の領域に足を踏み入れると成ると、命を落とす可能性も飛躍的に上がると思って間違い無いわね」
「それは、ワシも思っとった事ですわ」
「アンタの場合は、結論が有る上で情報を吟味するタイプだと思うから、私の回答も予測してたんでしょう?」
「まあ、それはありますな。やけど、意見と云うのは自分でも見えへん事が聞けたり有意義な事には代わりはあらへんし、多角的に物事を吟味するのが一番安全やと思いますんや」
「石橋を叩いても渡らないタイプだね」
「叩き過ぎて壊れてしまう場合もありますけどな」
 互いにこれ以上の会話は必要無いと云う感じで、どちらともなく会話を切り上げる方向へと話を進めて行く。簡素にして手っ取り早い会話だ。
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