愚者
当時、暴走族の特攻隊長をしていた私は、強がりとノリだけで騒ぎ立てる馬鹿な行為をしていた。そんな荒れた生活をしている際、両親が交通事故に巻き込まれ、私と妹を残して死亡した。族で暴れまわる生活をしていたのだ、直ぐに真っ当な生活が出来る訳も無く、何とか族を抜けて真面目に働きもしたが、幼い妹を抱えて生きて行く事に疲れたのだ。両親を失って、初めて気付かされたのは日常の大切さだった。家が有り、温かい食事が有る事が当たり前だと思っていたのは、全て両親がお膳立てをしていてくれたからだ。だが思春期の私は、両親と社会が面白く無く、アウトローを気取った生き方をし、現在の逃亡生活に至る。長続きしない真っ当な職業。日々金が無くなり、心細く成る毎日に疲れ果て、その上で、パチンコ店が集金した金を奪い、抵抗した相手を殺してしまった。