愚者
関の鋭い洞察力に私は驚き乍も頷く。葵が意識を取り戻しているのであれば、今この場で関に事の真相を説明する事は無い。ベッドの上。葵は昏睡に近い状態で自己の殻に閉じ篭っている。この状態で元の人格を取り戻す事は可能なのだろうか。事実上、私の姪に当たる事に成るし、過去の贖罪も含めて何とかしたいと云うのが本音だ。
「初期段階やと思うから何とか出来る範囲やけど、直ぐに治ると断言出来んから、確りと周りのサポートと治療を根気良く続ける。風邪を引いたら処置をするのと同じで、心の病もその辺りを踏まえて、治療やと云う認識を回りの人間が持つ事で随分とやり易く成る」
「報酬はどうしたら良いのかな?」
「今日手当てをして貰った。これで十分や」
「良いのか?」
「友達や。その友達が困っとる時に手を差し伸べんのは、本当の友達とは云えんからな」
「初期段階やと思うから何とか出来る範囲やけど、直ぐに治ると断言出来んから、確りと周りのサポートと治療を根気良く続ける。風邪を引いたら処置をするのと同じで、心の病もその辺りを踏まえて、治療やと云う認識を回りの人間が持つ事で随分とやり易く成る」
「報酬はどうしたら良いのかな?」
「今日手当てをして貰った。これで十分や」
「良いのか?」
「友達や。その友達が困っとる時に手を差し伸べんのは、本当の友達とは云えんからな」