愚者
「時雨。お前もとんでも無い奴に眼を付けられた見たいやな」
「そんなに有名なのか?」
「有名っていや、有名やな。検挙する為には方法を選ばんって意味でやけどな。どう云う経緯で眼を付けられたんや?」
関が深刻な顔で聞いて来る。それ程迄にヤバイ人物なのだろう。私は公園での立ち回りから顛末迄を簡単に説明すると、関が驚きの表情を浮かべた。
「なんや偉い使い手やないか。武道でもしてたんか?」
「いや。本能に従っただけだよ」
「下手な嘘を付くな。そこ迄の動きが出来る素人何て居てる訳があらへん」
「まあ、良いじゃないか」
互いに詮索をしないと云う暗黙の了解が有る。私は頃合を見計らい会話を適度に切り上げ、関の珈琲を淹れる。
「すまんな」
「気にする事はないさ」
湯気が立ち上るカップ。霧散する湯気が私の心を落ち着ける。絶対に同じ形で立ち上らない湯気の儚さが、今の私の気持を表して要る様だ。
「最近ワシの元に変な依頼が入ってな。時雨の意見を聞きたいんや」
「別に構わないよ。只、少し待ってくれないか。込み入った話に成るなら、一旦店を閉めるよ」
「そういや、もうそんな時間やったな」
「狙って来たんだろ?」
「まあ、良いやないか」
関が曖昧な笑みを浮かべて珈琲を啜るのを横目に、私は外の看板を一旦店内に入れ、不必要な電気を落として店内に入る。
「それで、相談と云うのは何だい?」
「まあ、相談と云うか一般的な意見を聞いてみたいだけなんや」
「建設的な意見を云えるかどうかは内容にも寄るけれどね」
「そんなに有名なのか?」
「有名っていや、有名やな。検挙する為には方法を選ばんって意味でやけどな。どう云う経緯で眼を付けられたんや?」
関が深刻な顔で聞いて来る。それ程迄にヤバイ人物なのだろう。私は公園での立ち回りから顛末迄を簡単に説明すると、関が驚きの表情を浮かべた。
「なんや偉い使い手やないか。武道でもしてたんか?」
「いや。本能に従っただけだよ」
「下手な嘘を付くな。そこ迄の動きが出来る素人何て居てる訳があらへん」
「まあ、良いじゃないか」
互いに詮索をしないと云う暗黙の了解が有る。私は頃合を見計らい会話を適度に切り上げ、関の珈琲を淹れる。
「すまんな」
「気にする事はないさ」
湯気が立ち上るカップ。霧散する湯気が私の心を落ち着ける。絶対に同じ形で立ち上らない湯気の儚さが、今の私の気持を表して要る様だ。
「最近ワシの元に変な依頼が入ってな。時雨の意見を聞きたいんや」
「別に構わないよ。只、少し待ってくれないか。込み入った話に成るなら、一旦店を閉めるよ」
「そういや、もうそんな時間やったな」
「狙って来たんだろ?」
「まあ、良いやないか」
関が曖昧な笑みを浮かべて珈琲を啜るのを横目に、私は外の看板を一旦店内に入れ、不必要な電気を落として店内に入る。
「それで、相談と云うのは何だい?」
「まあ、相談と云うか一般的な意見を聞いてみたいだけなんや」
「建設的な意見を云えるかどうかは内容にも寄るけれどね」