空色パレット
『おーい』


「な、何ですかぁ?」


お風呂場のところへ走っていく。


『一緒に入るか』


「いいですっ」


まだからかうの?
あたしはね、もうそんなのに惑わされないんだからね。


『それより、シャンプー無くね?』


「え?あ、じゃあ新しいの出しますよ」


グレープフルーツの香りがするシャンプーを棚から取り出して、ちょっとだけ扉を開けた。


「どうぞ」


『サンキュ』


手を戻そうとすると、いきなり笹河があたしの手首をつかんだ。

いっ!


『ほら』


「ちょっと!」


離してよぉっ!
離そうとしない力強い笹河の手。

いい加減にしてってば!


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